アメリカの名俳優/名監督のデニス・ホッパーが前立腺がんのため享年74歳で亡くなったそうですね。

すごく大好きな俳優で、多感な時期にとても影響を受けた人だったので、とても残念です。

やっぱりどこを見ても『Easy Riderの~』っていう紹介のされ方だけど、僕も彼の作品に初めて触れたのはやはり『Easy Rider』でした。

リアル・タイム世代の父親に、

『おい、これがロックの基本だ。見ろ。』

と手渡されたLD(注:レーザーディスク=もはや骨董品)がそのきっかけだった。

あれは確か中学のときだったか、高校のときだったかな。とにかく物凄い衝撃だった。っていうか明らかに教育上よろしくないあれをフツーに子供に見せる親って世間的にどうなんでしょうね。笑

当時ニュー・シネマなんて呼ばれていたこの映画には、ベトナム戦争が泥沼化してフラワー・ムーヴメントの共同体幻想が行き詰まりを見せていた60年代後半の”病めるアメリカ”が描かれているのだけど(もちろんそんなこと最初はわからなかったけど)、なんというか常に”アメリカン・ドリーム”と”挫折”が隣り合わせで漂ってくるんです。この時代の空気感じるには最高の映画の一つだと思う。

冒頭で、ピーター・フォンダ扮するキャプテン・アメリカが腕時計を投げ捨てるシーン。

[youtube=http://www.youtube.com/watch?v=4gVPxPdNLwA&feature=related]

むー。。。。『時を忘れて旅に出る』ってか。何度見てもしびれます。

そして何より、素晴らし過ぎるサウンド・トラック。

テーマ・ソングとしてあまりにも有名なSteppen Wolfの”Born To Be Wild”(ここ数年”ダサいオヤジ・ロック・ソング”的な扱いを受けている事が多いようで本当に腹が立つ。)や、Jimi Hendrix、そしてByrdsなんかの名曲の数々。

古いロック聴きたいけどよくわかんない、という若い子は騙されたと思ってこの映画を見なさい!そして革を身に纏ってバイクにまたがれ!旅に出ろ!とオッサンは思うのです。

そんなオッサンは原付しか乗れないのだけどね!

それにしてもやっぱりこの映画、ラスト・シーンがあまりにも衝撃的。

こんな終わり方する映画、他に見たことない。

ちなみに、デニスは『Easy Rider』を撮影したニューメキシコのタオスという街に埋葬してほしいと家族に遺言を残していたそうです。

映画の中みたいな死に方じゃなくてほんとに良かった。ご冥福をお祈りします。

chang jr.

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